こんにちは。山梨県甲斐市のフィットネスジム オレンジフィットネス オーナーの北村です。
梅雨が明けると、まるでサウナのスイッチが入ったかのように気温が跳ね上がりますよね。
「ジムに来たのに最初のウォームアップでギブアップ寸前」
「汗ダラダラなのに、なぜか喉が渇かない」
—— こんな相談が増えるのも、毎年この時期。原因は単なる暑さではなく、水分と電解質のバランス崩壊にあることがほとんどです。そこで今回は、私が会員さんにお伝えしている“汗かき上手”になるコツを、根拠と実践例付きでまとめました。
なぜ夏はあっという間にバテるのか
私たちの体は「汗→蒸発→気化熱で体を冷やす」という仕組みで体温をコントロールします。
ところが汗には水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質がたっぷり。ここを水だけで埋め合わせると、血液が薄まり「だるい・頭痛・吐き気」といった“隠れ脱水”に陥ります。暑さで倒れるというより “塩分不足+水のがぶ飲み” で倒れているケースが実に多いのです。
目安は『体重×35mL』+運動分 ── 足りていますか?
厚生労働省の目安は 体重1kgあたり35mL。
60kgの方なら安静時で約2.1L。
ここに「ジムで30分しっかり汗をかく」と、追加で500〜600mL が必要です。
「2リットルのペットボトル1本飲んでるから平気でしょ?」と思っても、運動した日は不足している可能性大。水分と塩分を“数字で把握”すると、夏バテを防ぐ第一歩になります。
給水にも“タイミングと中身”がある
タイミング | 何をどれくらい? | 目的 |
---|---|---|
起床直後 | 常温水200mL | 就寝中の脱水をリセット |
トレ30分前 | 水250mL+塩分チャージ1粒 | 汗で失う塩分を“先取りチャージ” |
トレ中 | 10〜15分ごとにスポドリ100mL | 脱水・低血糖を同時に防ぐ |
トレ10分以内 | 経口補水液300mL | ナトリウム40 mg/100 mL以上で最速リカバリー |
就寝1時間前 | ノンカフェイン麦茶150mL | カリウム補給+熟睡サポート |
ポイント
- スポーツドリンクは**糖質4〜8%**が“等張”で吸収効率◎
- 冷たい水をがぶ飲みすると胃腸がびっくり。常温〜やや冷がベター
コンビニで買える“電解質チャージ三銃士”
- 経口補水液 OS-1/アクアソリタ
- 医療現場の脱水ケアがルーツ。真夏の屋外作業やサウナ後に最適。
- 塩分チャージタブレット+天然水
- タブレット1粒=ナトリウム約300mg。甘さ控えめが好みならコレ。
- 無糖炭酸水+天然塩ひとつまみ
- コスパ◎の自作ハイポトニック。レモン果汁を足すと疲労回復も時短。
よく寄せられる質問
Q1:水を飲みすぎるとむくむ気がします。
A1:塩分不足のまま水だけ増えると体は薄まった塩分濃度を戻そうと水を溜め込みます。水と塩分は必ずセットで。
Q2:コーヒーや緑茶は水分に入りますか?
A2:入りますがカフェインが利尿を促します。コーヒー1杯飲んだら同量の水を足すとプラスになります。
Q3:塩タブレットを取りすぎると塩分過多?
A3:30分の有酸素で300〜400mL汗をかくと、ナトリウムは約240mg流出。
タブレット1〜2粒なら過剰になりません。濃い味が好きな日は控えめに調整を。
今日から始める“汗かき上手”ルール
- 起床後・トレ前・トレ後――この3回だけは絶対に水+塩分をセット補給。
- ボトルは「味付き → 水 → 味付き → 水」と交互にして飽きを防止。
- トレ後に体重が 1%以上減っていたら補給不足 のサイン。
この3つを守れば、「飲んでもバテる体」から「飲んで動ける体」へシフトできます。夏本番はもうすぐ。まずは今日、ペットボトルに“電解質”というひと手間を加えてみてください。動いた後の爽快感がきっと変わります。